Reconsideration of the History |
26.封印された超古代日本史〜「古史古伝」の世界(1998.4.14) |
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「古史古伝」と言うのを、皆さんはご存じでしょうか? ちなみに、手元に教科書がある方は教科書を、辞書がある方は辞書を、開いて調べてみて下さい。どうでしたか? 多分、「古史古伝」なんて言葉はどこにも出てこなかったかと思います。では、「古史古伝」とはいったい何なのでしょうか? この一般にはほとんど馴染みのない「モノ」にこそ、「忘れ去られてしまった」超古代日本の「真の姿」が残されているのです。
「古史古伝」とはいったい何なのか? これは、「日本最初」の歴史書、『古事記』(ふることふみ)・『日本書紀』(やまとのふみ)(両者を合わせて、通称『記紀』)よりも、遙かに古い「日本の歴史書」群の総称です。それらの代表的な物を列記すると、
億万世一系天皇制
戦前の旧憲法(大日本帝国憲法)では、「日本は「万世一系」の天皇がこれを統治する」と書かれていました。「万世一系」とは初代・神武天皇から現代まで一度も断絶することなく(王朝の交替もなく)連綿と続いてきたと言った意味ですが、現在は「騎馬民族征服王朝説」等によって「否定」されています。ところが、「古史古伝」−特に『竹内文書』の世界では、「万世一系」どころか、それを遙かに越える「億万世一系」の天皇制が描かれています。
ウガヤフキアエズ王朝
『記紀』に登場する神武天皇の父・ウガヤフキアエズ尊(ミコト)が、「古史古伝」では73(又は72)代、あるいは51代続いた「王朝」とされています。又、ウガヤ朝の歴代天皇は皆、「ウガヤフキアエズ尊」の諡号(死後に贈られる称号)を代々世襲した共されています。この辺りは、歌舞伎の名門・「市川団十郎」が名跡を「襲名」しているのと同じです。
万国大変動
「古史古伝」の一つ、『竹内文書』には、「ノアの大洪水」を思わせる「万国大変動」・「万国土(ドロ)の海」と言った天変地異が幾度と無く世界を襲い、その度に「五色人(イツイロヒト)全部死す」等と言った「人類滅亡」の危機に見舞われた事が記されています。又、これら世界規模の天変地異によって、高度に成熟した超古代文明が衰退していった模様も記されています。
天之浮船(アメノウキフネ)
これも同様に『竹内文書』に出てくる物ですが、読んで字の如く、「天(空)に浮く船」です。一日に千里万里を行くその性能からすれば、旅客機かはたまたUFOか・・・と言った感じでしょうか? ちなみに、古代インドの聖典にも「ヴィマーナ」(「飛行車」の意味)と呼ばれる飛行物体が存在した事が記されています。
ヒヒイロカネ
更に『竹内文書』に出てくるのが、謎の金属「ヒヒイロカネ」。純粋な物は純金のように柔らかいが、ひとたび合金にすると、プラチナ(白金)よりも堅くなる希少金属。全体として「ひんやり」としているが、時として表面から「オーラ」のような「ゆらぎ」を出す。超古代天皇の皇居の屋根は「ヒヒイロカネ」葺きで燦然と輝いていた・・・「ヒヒイロカネ」で鍛造した宝剣・・・等の記述があちこちに出てきます。ちなみに、アトランティスの「オリハルコン」(太陽のような輝きを発する)や、古代中国の「」等の古代希少金属は、「ヒヒイロカネ」と同じ物ではないかと言われています。(「」を「日に比する金」と解釈すると、正に「ヒヒイロカネ」となる)
まだまだ「古史古伝」には、『記紀』等の「正統な歴史書」には無い様々な内容がちりばめられています。しかし、史学界はあくまでもこれを「異端」として認めていません。中には『竹内文書』の様に、国家権力が狩野亨吉博士(故人 元・京都大学文学部長)等、当代の碩学を総動員して「偽書」の烙印(レッテル)を押した物もあり、言論・研究・思想の自由が保障された戦後日本の現代でさえ、名のある歴史学者は、未だに手を出そうとはしません。よほど、狩野亨吉博士の下した「偽書」鑑定が効いたと見えますが、「古史古伝」は果たして「偽書」なのでしょうか? 次回は「古史古伝」の弁護人として、狩野亨吉博士の「偽書」鑑定を突き崩していきます。