Reconsideration of the History
30.古代日本は技術大国だった!! 超古代文明考-其の参-(1998.5.23)

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後日本のお家芸と言えば、半導体等のエレクトロニクス技術に代表される「ミクロ」化技術でしょう。世界中でブレイクした「ウォークマン」から最新の「MDウォークマン」まで、小さい空間に技術の粋を集積する分野では文字通り世界一の水準を誇っています。一方、戦前はと言うと、軍事面で「世界最大」を数々生み出しました。例えば、

等です。
「大和」級戦艦
超弩級巨大戦艦 「大和」級 (基準排水量:69,100t 全長:263m)
「信濃」級空母
超弩級巨大装甲空母 「信濃」級 (基準排水量:65,000t 全長:266m)
「伊400」型潜水空母
潜特型潜水艦 「伊400」級 (水上排水量:5,223t 全長:122m)
「疾風」型戦闘機
中島飛行機 キ-84 陸軍4式戦闘機「疾風」 (大東亜決戦機)

現代の日本人は戦艦大和くらいしか知らなかったかも知れませんが、戦時中の日本は、現在アメリカが保有する原子力空母や原子力潜水艦に匹敵する超大型艦を建造保有していたんです。つまり、日本は「巨大」化技術でも世界の最先端を誇っていたんです。そして、これらの技術が数千年以上前の古代日本に既に確立されていたと言ったら、皆さんはどう思われるでしょうか? 今回は古代日本の技術力について、その片鱗に触れてみたいと思います。

出雲大社十六丈復元図(福山敏男博士復元図) ず最初は、島根県大社町にある「縁結びの神様」として有名な出雲大社(杵築大社)から。現在の社殿は、江戸時代の寛文年間(1661-1673)以降に再建された物で、高さ8丈(約24m)を誇ります。これでも巨大である事に変わりはありませんが、時代を遡れば、遡る程、何と社殿は巨大化していくのです。中古(平安時代)でも高さ16丈(48m)、更に古い上古には何と高さ32丈(97m)と言う途轍もない規模を誇る世界史上最大の木造建築物でした(東大寺大仏殿の高さは15丈)。現代の様な大型クレーンが無かった上古に、どの様にして樹齢数百年もの巨木を柱として直立させたのか? いや、それ以前にその様な巨木をどの様にして建設場所まで運搬したのか? 想像すら出来ません・・・。

にご紹介するのが、広島県庄原市の奥深くにある葦嶽山から。この山は昭和9年5月、竹内文書の研究者で、日本ピラミッド研究の第一人者・酒井勝軍(かつとき)によって、23,000年前のウガヤフキアエズ王朝時代に建造されたピラミッド(アメツチヒヒラミツト,天之御柱弥広殿=アメノミハシライヤヒロドノ と言われた)であると発表された曰く付きの山です。さて、この山が「日本のピラミッド」であるかの真偽は別として(ちなみに、私は肯定論者です)、三角錐をした山の急斜面に、多くの巨石が存在しているのは事実です。高さ7mもの「柱石」を筆頭に、精巧な石組みの「方位石」、そして、高さ8m・幅10m・重さ100トンを超える「鏡石」等々・・・。「柱石」に代表される巨石は、まるで採石場から切り出され加工されたかの様で、これらが自然の産物等ではなく、人工的な物である事は一目瞭然です。しかし、そうなると人里離れた深山の勾配のきつい斜面に、どの様にして何十・何百トンもの巨石を運び上げたのでしょうか? 前述の出雲大社の巨木でさえ相当の重量だと言うのに、更にその上をいく巨石の運搬となると・・・やはり想像すら出来ません・・・。

後にご紹介するのは、皆さんご存じの関門海峡です。本州と九州を分かつこの海峡は、関門トンネルが開通する以前から、交通の要衝でした。その関門海峡について一部の人達が唱える説があります。それは「関門海峡は人工的に作られたのではないか?」と言うものです。その理由として、海峡部が本州と九州の「接合部」である事。又、海峡の幅が非常に狭い事です。もし、関門海峡が無かったとしたら、日本海から瀬戸内海に入るのに、九州西岸を南下、鹿児島沖を東進、九州東岸を北上しなければならず、ものすごいロスです。そこで作られたのが、関門海峡ではないかと言うのです。確かに、大西洋からインド洋に抜ける為に、アフリカ最南端・喜望峰沖を通るコースしか無かったのが、地中海と紅海を結ぶスエズ運河の開通で海上輸送に劇的な革命が起きたのは周知の事実です。それと同様な事が古代日本でなされていたのではないか・・・と言うのです。

上、幾つかの例から古代日本の技術力の高さについて見てきましたが、縄文時代の「都市」として非常に注目された青森県・三内丸山遺跡の「楼閣」や、古代のタタラ製鉄(世界でも最高水準を誇る日本刀のルーツ)等にも見られる通り、古代日本の技術力は、我々現代人の想像以上に高度−いや、むしろ現代技術を遙かに凌ぐレベルではなかったのではないでしょうか?

参考文献


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