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アドルフ・ヒトラー　Adolf Hitler　1889-1945

ドイツの政治家・独裁者。ドイツ共和国首相（在任　1933-1934）・ドイツ第三帝国総統（在任　1934-1945）。オーストリアのブラウナウ市の税官吏の子。当初は、画家となる事を夢見ていたと言われる。第一次世界大戦にはドイツ陸軍バイエルン連隊の伍長として出征したが負傷、九死に一生を得た。戦後、ドイツ労働者党に入党、1919年、党名改め、国家社会主義ドイツ労働者党（National Sozialistische Deutsche Arbeiter Partei、略称：NSDAP） ── ナチス（Nazis）を結成し、1921年には同党党首に就任した。1923年、軍部のルーデンドルフ等と共に、「ミュンヘン一揆」を起こしたが失敗し、獄中においてナチズムのバイブル共言われる『我が闘争』を執筆。出獄後、戦術を武装闘争から大衆運動に転換し、ヴェルサイユ体制や経済状況に対する国民の不満を味方に勢力を拡大、1932年の総選挙でナチスを第一党に躍進させた。1933年1月、シュライヘル内閣の総辞職に伴い首相に就任、合法的手段によって遂に政権を獲得。同年3月、国会で「全権委任法」を可決成立させ独裁権を獲得。1934年、ヒンデンブルク大統領の死に伴い大統領をも兼任する形で、「総統」（Fuhrer und Reichskanzler）に就任、中世の神聖ローマ帝国（962-1806　第一帝国）・近代のドイツ帝国（1871-1918　第二帝国）に次ぐ「第三帝国」（Das Dritte Reich）を成立させた。その後、スペイン内戦への介入・オーストリアやチェコスロヴァキアの併合等を断行し、「大ドイツ」の復活を企図。1939年、ポーランド侵攻を皮切りに、第二次世界大戦へと突入した。開戦当初は「電撃戦」が奏効し、戦局を有利に運んだが、対ソ戦の失敗・アメリカの参戦等により、戦局が次第に悪化。1945年、首都ベルリンへのソ連軍侵攻を目前にして、愛人エヴァ・ブラウンと共に自決した。

（写真は、イタリアの指導者（ドゥーチェ）・ムッソリーニ（左）と並ぶヒトラー）